
私たちがふだん見ている野菜は、形がそろっていて、きれいで、虫食いもありません。そんな野菜を求める声にこたえて、農家さんは農薬や化学肥料を使い、毎年そろった野菜が育つタネをタネ屋さんから買うようになりました。
こうして広がったのが「F1(エフワン)」というタネ。育てやすい反面、一度育てたあとにタネをとっても、同じ野菜は育ちません。だから毎年タネを買い続けることになります。
でも昔は、育てた野菜からタネをとり、また次の年も育てる——そんな自然と寄り添う農の姿がありました。
いま、そのやり方を見直す人が少しずつ増えています。タネをつなぎながら育てる農業には、これからの暮らしや未来へのヒントがあるのかもしれません。